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11月から住宅ローンの返済額は増える?確認の手順
2026年6月の日銀の利上げ(政策金利1.00%)を受けて、大手行の短期プライムレートは8月3日に+0.25%改定されます。返済中の変動金利については、多くの銀行で10月に見直し、11月返済分から反映される見込みとされています。ただしこれは見込みであって、すべての方の返済額が11月に増えると決まっているわけではありません。ここでは、増える場合の目安額、返済額が変わらないケース、11月に確認しておきたい3点を整理します。
何が起きる見込みなのか
変動金利型の住宅ローンは、多くの銀行で短期プライムレートを基準に金利が決められています。2026年6月に日銀が政策金利を0.75%から1.00%へ引き上げたことを受け、メガバンク3行の短プラは2026年8月3日に2.125%→2.375%(+0.25%)へ改定されます。りそな銀行も+0.25%(2.375%→2.625%)です。この改定が返済中のローンに反映されるのが、多くの銀行で10月の見直し・11月返済分から、という見込みです。
一方で、見直しの時期は金融機関ごとの規定によって異なります。PayPay銀行は2026年7月の時点ですでに先行して変動金利を引き上げています。時系列の全体像は変動金利はいつ上がる?2026年のスケジュール、8月3日の改定そのものについては短期プライムレートの改定は8月3日。返済額が変わるのはいつから?で解説しています。
返済額が「変わらない」ケースもある
金利が見直されても、11月の引き落とし額が変わらないことがあります。代表的な理由が「5年ルール」です。これは、金利が変わっても毎月の返済額を5年間据え置くという運用で、多くの変動金利型ローンで採用されているとされますが、採用の有無や内容は銀行・商品によって異なります。5年ルールが適用されている場合、毎月の請求額は同じでも、その中の利息の割合が増え、元本の減り方が遅くなることがあります。
また、返済額の見直し幅に上限を設ける「125%ルール」(見直し後の返済額は直前の1.25倍まで)が採用されている契約もあります。これらは急激な変化を緩和する仕組みですが、抑えられた分の利息負担そのものがなくなるわけではなく、条件によっては未払利息が発生する可能性があります。詳しくは5年ルール・125%ルールの解説と未払利息とは?起こる条件と確認方法をご覧ください。
増えるとしたら、いくらの見込みか
前提:残高2,500万円・残り25年・現在の金利0.925%(元利均等・ボーナス払いなし・5年ルール等は未反映)
| シナリオ | 毎月返済額 | 月の増加 | 年の増加 |
|---|---|---|---|
| 現在 | 93,372円 | ― | ― |
| +0.25% | 96,212円 | +2,840円 | +34,080円 |
| +0.5% | 99,106円 | +5,734円 | +68,808円 |
今回の短プラの改定幅と同じ+0.25%が反映された場合、この代表ケースでは毎月+2,840円・年間+34,080円という計算になります(残り25年分では+852,000円)。ただし、これは残高2,500万円・残り25年・金利0.925%という条件での数字です。借入条件が違えば毎月返済額そのものが大きく異なり(たとえば当初借入3,000万円・35年・0.5%なら毎月77,876円、3,500万円・35年・1.0%なら98,800円)、増加額も変わります。+1.0%・+2.0%まで含めた早見表は金利+0.25%で返済額はいくら増える?早見表にあります。自分の条件での金額は、下のシミュレーターで概算できます。
11月に確認したい3つのこと
- 引き落とし額が変わったか:通帳・アプリ・ネットバンキングで、11月の返済額を10月までと見比べます。変わっていない場合でも、上で触れた5年ルールや見直し時期の違いなど、いくつかの理由が考えられます。
- 適用金利がいくらになったか:金融機関から届く金利変更のお知らせや返済予定表、契約内容画面などで確認できる場合があります。通知の方法・時期は金融機関により異なります。見当たらない場合は借入先へお問い合わせください。
- 返済の内訳と残高の減り方:返済予定表で、毎月の返済のうち元本と利息がそれぞれいくらかを確認します。金利が上がると利息の割合が増え、同じ金額を払っていても元本の減るペースが変わります。
正確な適用金利・返済額・適用時期は契約内容によって異なります。数字が想定と違う場合は、お借入先の金融機関にご確認ください。
増えていた場合に考えられる選択肢
返済額が増えていた場合、取り得る対応はひとつではありません。以下は一般的に挙げられる選択肢を中立に並べたもので、特定の行動をおすすめするものではありません。どれが適しているかは、残高・残り期間・手数料・家計の状況によって異なります。
① まず把握して現状を続ける
年間の増加額を家計の中でどう吸収できるかを確認します。増加額が想定内であれば、条件を変えずに返済を続けるのも選択肢のひとつです。
② 繰上返済を検討する
元本を減らせば、その後にかかる利息を抑えられる可能性があります。手数料の有無・最低金額・手元資金とのバランスは金融機関と家計の状況によります。
③ 金利の見直し・比較を検討する
他の金融機関の条件や、いまの借入先での引き下げの可否を比較する方法です。諸費用と審査があるため、金利差だけでは損得は決まりません。
③について、金利差がどれくらいの効果になるかは諸費用を差し引いて考える必要があります。たとえば残高2,500万円・残り25年で金利1.475%から0.845%へ変わったケースでは、毎月−7,217円、残り期間の総額で−2,165,100円という計算になり、ここから概算諸費用660,000円(残高×2.2%+11万円のモデル)を差し引くと、正味では−1,505,100円という試算になります。ただし諸費用は金融機関や登記の内容によって大きく変わり、審査があるため誰でも利用できるとは限りません。実際の条件は各金融機関にご確認ください。効果の概算は見直し効果チェックで試せます。
金利が大きく上がった場合の注意点
毎月の返済額に対して利息が大きくなりすぎると、返済額のすべてが利息の支払いに充てられても足りない「未払利息」が生じる可能性があります。先ほどの代表ケース(残高2,500万円・毎月返済93,372円)で機械的に計算すると、金利が4.48%を超えると利息だけで毎月の返済額を上回る水準になります。2026年7月時点の変動金利の水準からは距離がありますが、5年ルールや125%ルールで返済額が抑えられている場合には特に、仕組みとして知っておくと安心につながります。詳しくは未払利息の解説をご覧ください。
よくある質問
11月から返済額は必ず増えるのですか?
いいえ。多くの銀行で2026年10月の見直し・11月返済分からの反映が見込まれているという段階であり、すべての方の返済額が11月に増えると決まっているわけではありません。見直しの時期・幅は金融機関や契約により異なります。実際の適用金利と適用時期はお借入先の金融機関にご確認ください。
金利が上がったのに引き落とし額が変わらないのはなぜですか?
考えられる理由はいくつかあります。契約に5年ルール(金利が変わっても毎月の返済額を5年間据え置く運用)が採用されている場合、適用金利が上がっても毎月の請求額は変わらず、返済額の内訳(元本と利息の割合)だけが変わることがあります。ほかにも、見直し時期が銀行によって異なる、固定金利期間中である、といった可能性もあります。理由は契約によって異なるため、借入先の金融機関にご確認ください。
自分の適用金利はどこで確認できますか?
一般に、金融機関から送付・通知される金利変更のお知らせや返済予定表、ネットバンキング・アプリの契約内容画面などで確認できる場合があります。通知の方法・時期は金融機関により異なります。見当たらない場合は、借入先の窓口やコールセンターへお問い合わせください。
返済額が増えていたら何をすればよいですか?
一律の正解はありません。まず年間でいくらの差になるかを把握したうえで、現状のまま家計で吸収する、繰上返済を検討する、他の金融機関の金利や条件と比較して見直しを検討する、といった選択肢があります。どれが適しているかは残高・残り期間・手数料・家計の状況によって異なり、見直しには審査もあります。判断の前にお借入先や検討先の金融機関にご確認ください。
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出典
- モゲチェック「住宅ローン金利2026年7月の最新動向」(確認日:2026-07-21)
https://mogecheck.jp/articles/show/51rzNy7XEJ5o4mQ6ZkVv - いえーる住宅研究所「【2026年7月】住宅ローン金利比較」(確認日:2026-07-21)
https://lab.iyell.jp/knowledge/loan/mortgage-interest-rate_07/ - 日本銀行「金融政策決定会合の運営」(会合の日程・公表資料。確認日:2026-07-28)
https://www.boj.or.jp/mopo/mpmsche_minu/index.htm
市況データ基準日:2026-07-21/記事公開日:2026-07-28。表の金額は本サイトの計算エンジンによる概算値です。